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開館25周年・春季特別展示「没後20年 清水公照の世界」


 東大寺第207.208世別当(華厳宗管長)を務めた清水公照が亡くなってから20年を迎えるにあたり、その功績を偲んで書画、陶芸作品など約110点をご紹介します。清水公照は明治44年(1911年)兵庫県飾磨郡曽左村六角(現在の姫路市六角)に生まれ、昭和2年(1927年)に東大寺に入り、昭和50年(1975年)に東大寺の別当(華厳宗管長)に就任し、大仏殿昭和大修理の中心的存在として、大事業を成功に導きました。その一方で、軽妙洒脱で自由闊達な書・画・陶芸などの作品を精力的に制作しました。その作風は、昭和の「良寛」として親しまれ、平成11年(1999年)5月に遷化しました。
 当館の名誉館長も務めた清水公照について、開館25周年・没後20年の節目に、自身が制作した作品や、芸術家との交流を物語る作品など、当時の写真をまじえて功績を紹介します。

開館25周年・春季特別展示「没後20年 清水公照の世界」
会期/平成31年(2019年)4月13日()〜6月2日(
会場/展示室A・展示室B・展示室C・企画展示室
主催/姫路市書写の里・美術工芸館
企画/公益財団法人 姫路市文化国際交流財団
休館日/月曜日(4月29日、5月6日を除く)、5月7日(火)


清水公照略歴

明治44年(1911年)   1月3日、飾磨郡曽左村六角(現在の姫路市六角)に生まれる
大正11年(1922年) 11歳 余部北尋常小学校を経て加西市北条へ移る
昭和2年(1927年) 16歳 兵庫県立小野中学校を卒業、東大寺塔頭宝厳院に入寺、得度。このころより筆や硯に興味を持つようになる
昭和8年(1933年) 22歳 龍谷大学文学部仏教学科卒業
昭和21年(1946年) 35歳 金鐘中学校、菁々中学校の校長に就任
昭和38年(1963年) 52歳 東大寺幼稚園長・東大寺女子学院長に就任、このころより泥仏の制作を始める
昭和44年(1969年) 58歳 東大寺執事長、東大寺学園長に就任
昭和46年(1971年) 60歳 この年の元旦より毎日、絵日記を描き始める
昭和49年(1974年) 63歳 大仏殿昭和大修理の起工法要を勤修
昭和50年(1975年) 64歳 華厳宗管長、東大寺別当に就任
昭和53年(1978年) 67歳 華厳宗管長、東大寺別当に再任
昭和55年(1980年) 69歳 大仏殿昭和大修理の落慶法要を主宰勤修
昭和56年(1981年) 70歳 宝厳院長老となる
平成 6年(1994年) 83歳 姫路市書写の里・美術工芸館が開館、名誉館長に就任
平成11年(1999年) 88歳 5月6日逝去

主な出品作品

清水公照の書画(軸、巻物、屏風など) 約70点、
コレクション(版画、茶碗、硯など)約40点、合計約110点(予定)

(1)巻物「修二会絵日記」 清水公照絵 紙本着色(昭和43年制作)

縦26cm×幅1790cm
 「お水取り」として知られる、毎年東大寺で行われる行事「修二会(しゅにえ)」の様子を絵日記風にまとめた巻物。2月20日から3月15日に至るまで、東大寺の僧侶11人が参籠し、火の粉が飛び散る激しい行が行われますが、清水公照自身も修二会に生涯で27回参籠しています。二月堂回廊で行われる「お松明」は特に有名ですが、あまり知られていない堂内の日々の行を筆と色墨を用いて軽快なタッチで描いています。この作品は、公照が57歳頃のもので、初期の公照作品です。
修二会絵日記の画像

(2)陶板「人盡楽」 清水公照絵付、萩・坂高麗左衛門窯焼成(平成4年制作) 

径78.0cm
 萩焼の名工として知られる坂高麗左衛門窯で公照が絵付けし焼成された作品で直径78cmにもおよぶ大作です。描かれているのは三人の童女と「人盡楽(ひとことごとくたのしむ)」の書で、華やかな作品に仕上がっています。赤いほっぺの愛くるしい童女の姿は、公照作品に数多く見られ、この姿は推古仏をモデルとしたものらしく、蓮の上に座った姿で描かれることもあります。自らも「推古仏のあどけなさが、私を救ってくれる」と語り、童心に帰ること、原点に返ることの必要性が説かれています。
童女の図の画像

(3)甕 「鶴の図 笑吟山色」 清水公照絵付、福岡県小石原・柳瀬真人窯焼成(平成2年制作)

高47.3cm ×径38.7cm
 大分県日田市と接する山間部の村で焼かれる民芸陶器・小石原焼の窯元での作品。表面に白泥を塗って全体を白くする点が特徴で、公照はその上から色鮮やかにデフォルメされた鶴の姿を描き、中国唐の時代の詩の一節「笑吟山色(笑って山色を吟ず)」の賛を入れています。窓を開ければ山の景色を見ることができ、鳥の声を聴くことができる。何気ない日常の中にこそ喜びがあると問いかけています。柳瀬窯へは昭和63年から平成4年にかけてしばしば現地を訪れ制作しています。
鶴の図の画像

(4)板画「二菩薩釈迦十大弟子」 棟方志功制作 紙本木版摺(昭和29年制作)

縦192.0cm×幅53.0cm
清水公照のコレクションであるこの作品は、棟方志功が36歳の時(1939年)に制作した木版画の代表作です。釈迦の十人の弟子と普賢・文殊菩薩合わせて12幅で構成された作品で、志功は自ら「板画(はんが)」と名付けました。普賢、文殊の両菩薩は、戦災により焼失したため、戦後に改刻されましたが、本作品は昭和29年(1954)に刷られたもので、両菩薩は戦後の改刻版です。公照は棟方志功を敬愛し、自坊の床の間にもよく飾っていました。
二菩薩釈迦十大弟子の画像

展覧会チラシ A4表裏(PDF形式 1,542KB)

図録「清水公照の世界」販売について

開館25周年・没後20年を記念し図録「「清水公照の世界」を発行しました。4月1日より発売します。
・内容 所蔵品から精選した「すみ・いろ・つち」作品約70点を掲載。
・規格 A5判サイズ(60頁)
・価格 800円
・販売場所 姫路市書写の里・美術工芸館売店
 図録清水公照の世界の画像


会期中のイベント

(1)展示解説会

平成31年4月21日()、5月18日() いずれも13:30〜14:30
講師/当館学芸員
備考/事前申し込み不要。要入館料。

(2)書写の里ミニコンサート「大正琴の調べ」

5月19日()(1)13:00-13:40 (2)14:30-15:10
展示会場の一角で大正琴によるミニコンサート。なつかしい名曲をお楽しみください。
出演/琴伝流大正琴 琴龍会
場所/展示室A通路
備考/当日どなたでもご覧いただけますが、入館料が必要です。
琴伝流大正琴琴龍会の皆さん

姫路市書写の里・美術工芸館
〒671-2201 姫路市書写1223番地  [ 地図 ]
電話 079-267-0301 ファックス 079-267-0304

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