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天体写真と観測報告「わし座新星(1999年12月2日)」

ポルトガルのAlfredo Pereiraは、1999年12月1.785日(世界時、日本時間2日午前3時頃)、双眼鏡でわし座に6.0等星の新星を発見しました。その後の観測から、新星はさらに光度を増しつつあり、12月2.788日(世界時、日本時間3日午前4時頃)にはイタリアの観測で3.7等と報告れています。
 新星は「新しい星」と書きますが、星が生まれているわけではありません。普通の星と寿命の尽きた星の残骸である白色矮星の2つの星が回りあっている連星系で、ふつうの星からガスが白色矮星の表面に降り積もって爆発的に核融合反応を起こし、明るく輝く現象です。
 新星は我々の銀河系で年に数個発見されていますが、肉眼で見えるほどに明るくなる新星はかなりまれな現象です。日本から肉眼で見ることができた新星では、1992年のはくちょう座新星が4等星に達しました。

わし座新星写真1姫路科学館では1999年12月2日、19時30分ごろ、35mm版カメラの標準レンズ(50mm F2、露出30秒)で、19:50ごろに、200mm望遠レンズに冷却CCDカメラを取り付けて新星を撮影することができました。

わし座新星写真2CCDカメラで撮影