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天体写真と観測報告「準惑星 マケマケ(Makemake)」

準惑星マケマケ(Makemake)は、2005年5月に発見された天体で、初めは小惑星としていましたが、2008年7月から準惑星に分類されています。
太陽の周りを約300年かけて公転していて、軌道一部は、冥王星より外側になります。
また、2016年にはハッブル宇宙望遠鏡によって、衛星が発見されています。

準惑星や小惑星は遠くて小さいので、1枚の画像では、他の星と区別がつきません。そこで、1日おいて撮影した画像を比べて、太陽の周りを公転して動いている天体を探します。

2016年に撮影した準惑星「マケマケ」

  • 2016年4月30日 21時35分~(180秒)
  • 2016年5月1日 21時18分~(300秒)
  • 18cm屈折望遠鏡(焦点距離1800mm)+冷却CCDカメラ(STL-1001E)

水色の矢印の先がマケマケです。隣の黄色の線でつないだ3つの星と比べると、わずかに動いているのが分かります。
地球から77億7千万kmほど離れていて、明るさは17等星です。
また、白い矢印の天体も1日たつと動いています。

2016年に撮影した準惑星「マケマケ」

  • 4/30の画像を赤5/1の画像を青に割り当ててカラー合成
色をつけて重ね合わせると、動いていない星は白くなり、動いている星は赤と青の色がつきます。
偶然写っていた別の小惑星は、調べてみると「164 エバ」でした。こちらは火星と木星の間にある小惑星帯にあって近いので、同じ1日間でも、移動する速さが違います